クリケットを初めて見る人が気になるポイントのひとつが、「なぜボールが赤いのか?」という疑問です。
実はクリケットでは、試合形式や開催時間によってボールの色が変わります。
特に伝統的なテストマッチでは、長年「赤いボール(赤球)」が使用されてきました。
この記事では、クリケットボールが赤い理由や、白球・ピンク球との違いについて初心者向けにわかりやすく解説します。
クリケットのボールが赤い理由
クリケットボールが赤い最大の理由は、「芝生の上で見やすかったから」です。
昔のクリケットは昼間に行われることが多く、緑色の芝生と赤色のボールは非常に見分けやすい組み合わせでした。
また、観客にとってもボールの動きが追いやすく、長時間の試合に適していました。
特にテストマッチは最大5日間行われるため、視認性は非常に重要だったのです。

赤球はテストマッチの象徴
赤いボールは、現在でも主にテストマッチで使用されています。
テストマッチはクリケットの伝統的な試合形式で、白いユニフォームを着てプレーするのが特徴です。
白い服装と赤いボールの組み合わせは、クリケットの象徴的な風景として知られています。
長時間プレーするテストマッチでは、赤球特有の変化や摩耗も戦略の一部になります。
なぜ白いボールも使われるのか?
現在のクリケットでは、ODI(ワンデイ)やT20では白いボール(白球)が使われます。
理由は、ナイター照明で赤球が見えづらくなるためです。
特に夜間では、暗い背景の中で赤球は視認性が落ちやすくなります。
そこで、照明下でも見やすい白球が採用されるようになりました。
白球は劣化が早い特徴もある
白球は視認性に優れる一方で、汚れや摩耗が目立ちやすい特徴があります。
そのため、ODIでは途中で新しいボールに交換するルールが採用されることもあります。
ピンクボールは何のために生まれた?
近年では、「ピンクボール(ピンク球)」も使われています。
これはデイナイト・テストマッチのために開発されました。
デイナイト・テストとは、昼から夜にかけて行われるテストマッチです。
赤球では夜に見づらく、白球では昼間に白ユニフォームと重なって見えづらい問題がありました。
その中間として、昼夜両方で比較的見やすいピンク球が採用されたのです。

ボールの色によってプレー感覚も変わる
クリケットでは、ボールの色によって選手の感覚も変わると言われています。
- 赤球:変化が長持ちしやすい
- 白球:スピード感が出やすい
- ピンク球:独特の見え方がある
特にボウラーは、ボールの状態によって投球戦略を変えることがあります。
そのため、単なる「色の違い」ではなく、試合内容そのものにも影響する要素なのです。
なぜクリケットボールが赤いのかを知ると観戦が面白くなる
クリケットのボールは、単に昔から赤かったわけではありません。
試合形式、時間帯、視認性、伝統など、さまざまな理由から現在の使い分けが生まれています。
- 赤球:伝統的なテストマッチ
- 白球:ODI・T20のナイター向け
- ピンク球:デイナイト・テスト向け
こうした背景を知ることで、クリケット観戦では「今日はなぜこの色なのか?」という視点でも楽しめるようになります。
特にテストマッチの赤球は、クリケット文化そのものを象徴する存在と言えるでしょう。

関連リンク
クリケットについてより詳しく知りたい方は、以下の公式サイトも参考にしてください。
記事監修
松村 謙一郎
日本におけるクリケット普及の第一人者。日本クリケット協会 初代理事長として組織の再建を担い、全国での普及活動を展開。
国際クリケット評議会より東洋人初・史上最年少で功労賞を受賞。さらに「過去100年間でクリケットの発展に寄与した世界の1000人」に日本人で唯一選出。
現在も全国で体験会やイベントを開催し、クリケットの魅力を伝え続けている。